3歳の娘との映画鑑賞記録 ~風人日記~

最近は娘と一緒に映画を観ることが多いので、感想だけでなく、そのときの娘の様子なども記録していきます。 子供にどんな映画をみせたらいいかの情報も募集中! 子供が生まれる前の感想もそのまま残してあります。

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

 設定の面白さ、こなれたストーリー展開、時折はさまれるちょっとショッキングな場面などがあって、とりあえず飽きさせることなく最後まで一気にみせる。面白い。どういう展開になるか気になるし、「切ないハッピーエンド」も悪くない。
 でも、泣かされるまでは到らず。途中のヒロインの発言からラストが読めてしまって、その時にちょっとうるっときそうになったが、実際にその展開になると泣けなかった。たぶんずっと暗い雰囲気だし、一時も目を離せないぞ!と主張する映像のみせ方もあって、必要以上に身構えてしまって衝撃のラストがそんなに衝撃的に思えなかったせいだと思う。ショッキングなシーンが慣れてしまうほどに多いのも、実はマイナスかも。もう少し油断させておいて、でも結局あの選択しかないというところに落としてくれれば泣けたと思うのだけど、あまりに不幸続きで油断のしようがない、笑。
 よくこんなストーリーを考えつくなぁと思うし、理解に必要な設定の説明を兼ねながらのテンポよいみせ方も秀逸。それだけにもう少し緩急つけるところつけてくれれば、とも思ってしまうのだが。
 ディレクターズカット版の別エンディングも気になって少し調べてみたが、それはたしかに「過去の記憶のない部分を変えることができる」という設定は崩さないし、よりひねりの効いた展開だとは思う。でも映画としては通常版のエンディングの方がいい。オアシスの歌う「Stop Crying Your Heart Out」がちょっと耳に残る。

 あ、あと自分自身を振り返ってみて鼻血出してまで変えたい過去はないな、と思いました、笑。

 どうも感動を与えてくれるようなことはなさそう。聞いていて恥ずかしくなるほどセリフがくさい。アクションもウッチャンは悪くないけど他はいまいち。いくらなんでも「待ち」がわかりやすすぎ、笑。
 
 深津絵里の三蔵法師はOK!この三蔵法師が単独主演のスピンオフならみてもいいかも、笑。

 今年も面白そうな映画がたくさんあるのでちょっと整理してみよう。
 
『プロミス 無極』
 真田広之にアクションをさせるというのでちょっと興味あり。ただセシリア・チャンの声を吹き替えたり、音楽担当に「中国っぽい美しい曲」とだけ注文したなどと不安材料多数。てか『始皇帝暗殺』のチェン・カイコーが監督という時点であまり期待しない方が無難か…。

『秘密のかけら』
http://www.himitsu-kakera.jp/ 上映中?
 『エキゾチカ』の監督、アリソン・ローマン、ケビン・ベーコン主演、不思議の国のアリスのコスプレ、ジェリー・ルイスとディーン・マーティンetc…ツボです、笑。 

『オリバー・ツイスト』
http://www.olivertwist.jp/
 たぶん泣ける。予告編では雰囲気がすごくいい!

『最終兵器彼女』
http://www.saikano-movie.com/
 北海道弁がどうなってるのか?笑 まあ観るものなかったら観てもいいかな。
 
『ジャーヘッド』
http://www.jarhead.jp/top2.html
 けっこうよさげな湾岸戦争映画。予告編に惚れた。

『マサイ』
http://www.herald.co.jp/official/masai/index.shtml
 主演:マサイの戦士!  

『ピンクパンサー』 2月
http://www.apple.com/trailers/mgm/the_pink_panther/ (海外)
 スティーブ・マーチンがクルーゾ警部を演じる!

『SPL/狼よ静かに死ね』 3月
 ドニー・イエンVSサモ・ハン!『マッハ!』に対する香港映画界の返答!

『スピリット』 3月
 ジェット・リー最新作。宿敵が中村獅童というのが限りない不安感のもとになっているが…。

『風のファイター』 春
 大山倍達を描いた韓国映画。『力道山』よりこっちのが興味あり。

『The Myth 神話』 春
 ジャッキー・チェンの最新作。

『寝ずの番』 4月
http://www.herald.co.jp/official/nezunoban/
 マキノ雅彦初監督作品。予告編でまず笑わせてもらった。期待。 

『プロデューサーズ』 4月
 メル・ブルックスの名作をリメイク。「ヒトラーの春」をはじめとした音楽も最高♪

『トムヤムクン』 GW
http://www.tomyumgoongmovie.com/(海外)
 トニー・ジャー最新作!前作は「仏像を取り戻せ!」だったが、今回は「象を取り戻せ!」だ!

以下は公開時期不明。

『情癲大聖』
http://achinesetallstory.emp.hk/stage2/tw_opening.html (海外)
 大傑作『チャイニーズオデッセイ』のジェフ・ラウ監督が再び『西遊記』をモチーフにした映画。久石譲の音楽はなかなかよい感じ。

『墨攻』 アンディ・ラウとアン・ソンギが共演。原作は日本のマンガ。

『The Departed』 『インファナル・アフェア』のハリウッドリメイク。

『ロンゲスト・ヤード』 リメイク

『立喰師列伝』 伝説の企画!押井守最新作。

 で、続編映画は『トランスポーター2』『12人のパパ2』『ミート・ザ・ペアレンツ2』がある。『ロッキー』『ランボー』続編もどっちかは今年中に観られるかな?スティーブ・マーチンでは『ショップガール』も要チェックだ。

英雄の条件

 軍人は誇り高く、役人は下品。言い換えれば戦う男は美しく、戦わない男は醜い。そんなフリードキン監督の主張がはっきりみえる素敵な映画だ。女は…ほとんど描いていないに等しい。そういえば『ハンテッド』でもほとんどまともに女を描いていなかった。殴り合って友情を確認する、静かに熱い男の映画。
 内容は一見アメリカの自己弁護映画のようにもみえるが、愛国心が土台にある軍人を描いていれば多少はそう見えてしまうのは仕方がないし、実際のところ主眼はそこにはない。私はアメリカ嫌いだが、この映画は感動できた。愛国心は国の違いに関係ない。イエメンの民がなぜアメリカに敵意をもつのかという部分が描かれていないのは説明不足だろうが、軍人にとってみれば如何に任務を果たすかが問題なのであえて描かなかったのかもしれない。
 泣き所は数多く、イエメンでの国旗を守るシーンにはじまりツボにはまるシーンのてんこもり。読むように言われた交戦規定をサミュエル・L・ジャクソンが紙を見もせずに読み上げる(つまり読むまでもなく頭に入っている)シーンなど細かい描写もよい。さりげない伏線とかそういう巧みさはないので結末があっさりした印象だが、直球勝負の監督らしい。
 軍人同士はたとえ敵でもわかりあえるというラストも「男のファンタジー」と言ってしまえばそれまでだが、よいシーンだ。

 考えれば考えるほどその完成度の高さに唸らせられる。意味のない描写は一つもないし、構成にも隙がない。完璧という表現をしてもいいくらいだ。
 前半と後半の落差も意図的だろう。「業」を描いた作品と言っても結局ハッピーエンドなのだろうと思わせる前半の展開。ヒロインはけなげな女性、不幸になっていいはずがない。前世がどうのこうのという話が出てくるが、ところどころに笑えるシーンもあるし、主人公は頼りになりそうだ。宣伝コピーにも「坊主、マッスルでカルマを断つ」とあるし、安心、安心。かすかな不安を感じつつも、確かな根拠もなく大丈夫と安心する。人生と同じだ。前半はいろいろな説明をしながらも、こういう心理状態を作り出すために「お気楽B級ホンコンムービー」を装っている。しかし、不幸は突然やってくる。望む望まないに関わらず(望む人もいないと思うが…)。これがもし最初から深刻かつ高尚な雰囲気だったら身構えてしまうだろう。観客にとって自分たちとは違う世界の物語になってしまう。結果「復讐をするかしないか」という問いかけもぼやけてしまうことになる。状況や主人公が特殊なだけで「自分なら迷わず復讐する」という感想になってしまいかねない。あくまで安心しているところに「突然やって来る不幸」である必要があるのだ。
  見たくないようなシーンもたしかにあるが、受け入れ難いことを受け入れることを表現するためにはあのくらいの描写は必要だろう。ヒロインはこんなにもけなげなのに報われないことも、人生の理不尽さとして理解すべき。現実には必ずしも「頑張れば報われる」わけではない。頑張っても報われないことはもちろん、努力が裏目に出ることもある(この映画ではそれを前世の悪行が原因と説明する)。
 理不尽な不幸にさらされたとしてもそれを受け入れる。そして報われることは期待できなくてもなお「己の行いを改めよ」というのがこの映画のテーマである。
 そして意味があるのか?と言われることの多い筋肉スーツ。あの筋肉は「力」の象徴である。カルマを断つのは「力」では決してなく、むしろ「力」を捨てる勇気こそが重要なのだ。(だから、この映画の宣伝コピーは大きなフェイクと言える。)これがわかれば筋肉が作り物というのも、力の虚構性を意味することもわかるだろう。あの筋肉ムキムキ姿をみて、笑ってしまうという感覚は実は正しい。
 内容の重さからそう何度も繰り返し観賞できる映画ではないが、奇跡のような大傑作。

amazonで買う

*amazonのレビューに似たような文章がありますが、私の文章です。パクリではありません…笑

↑このページのトップヘ