ブログネタ
ジブリ作品 に参加中!
 今回の感想もネタバレありです・・・といっても誰でも知っている原作があるのでネタバレも何もないような気もしますが、一応おことわり。

 今年は2本もジブリ作品が公開ということでも話題になっていますが、観る前から私はこれは苦手だろうなと思ってた『風立ちぬ』とに比べ、予告編をみて、もしかしたら面白いかも~と期待していた『かぐや姫の物語』。なんといっても広義のジブリ作品ではもっとも好きな作品の1つ『じゃりん子チエ』(もう1つはラピュタ)の監督でもある高畑勲監督作品ですしね。もう少し早くに観に行こうとは思ってたのですが、風邪をひいてしまい出歩けず・・・遅ればせながらようやく観てきました。
 期待したほど好きな作品ではありませんでしたが、要所要所の映像は素晴らしかったです。

 予告編でもみられるかぐや姫の疾走シーンとか桜の下で舞うように喜ぶシーン、雪のシーンなどなど、もうとにかくここぞ!というところの映像の力の入りようはすさまじくて、それだけにそれ以外の部分はけっこうどうでもよかったり・・・。『リベリオン』のガン=カタのシーンだけを集めた動画を何度観ても楽しめるのと同様に、この映画の名シーン集も何度も楽しめそうな感じ。

 その一方で内容はあまり楽しめず。
 姫の成長過程がかわいらしいため、ついつい親になった気持ちでみてしまうのだが、なにはともあれ出てくる男キャラがすべてクズすぎる。
 かぐや姫に求婚する5人の貴公子たちがどうしようもないのは原作通りだとしても、わりとよい人物だったはずの帝もこの映画ではただの女好き。さらに遺作となった地井武男さんは何も悪くないのだが、翁も女はいい身分の人と結婚すれば幸せと思いこんで姫を不幸せにして、しかも自分ではよかれと思っているので最後まで過ちに気付かないという救い難い人物にしか見えない。
 さらに最悪なのはよい兄ちゃん的存在に描かれていた捨丸。月に帰る前の姫と再会して「一緒に逃げよう」とか言い出すのだけど、あんた女房子供がいたじゃないか!と。素晴らしい映像で描かれる浮遊シーンそれが暗示するものを考えると心はまったく弾まない。 原作の姫の罪は「許されない恋愛」とする説があるけど、ここでそれを出してきたのか? 
 月から迎えが来たのも姫が地球を離れたいと願ってしまったからということになっていて、結局のところ姫は世の男に絶望して帰っていったような印象。すべての元凶が翁なので、別れの場面もひたすら腹が立つばかり。 
  日本的な文化が細やかに描かれているものの、お歯黒や置き眉などにはじまり多くが姫の不幸せの象徴でもあるため魅力的に感じないのも残念。
 あんなにかわいらしかった姫が最後は心を殺して生きていかざるを得ないのだとしたら、ひどい悲劇。もっとも月に帰るというのが、『パンズ・ラビリンス』の地底の王国に帰ると同じ意味だという可能性もあるけれど、どっちにしても楽しい話ではない。
 ある意味では本当の幸せとは何かを考えさせられる作品でしたよ・・・。


 関連商品はいろいろ出てるようで。  
かぐや姫の物語 ビジュアルガイド (アニメ関係単行本)かぐや姫の物語 ビジュアルガイド (アニメ関係単行本)
スタジオジブリ

ジ・アート・オブ かぐや姫の物語 かぐや姫の物語: スタジオジブリ絵コンテ全集20 キネマ旬報セレクション 高畑勲 「太陽の王子 ホルスの大冒険」から「かぐや姫の物語」まで (キネマ旬報ムック キネマ旬報セレクション) ユリイカ 2013年12月号 特集=高畑勲「かぐや姫の物語」の世界 アニメーション、折りにふれて

by G-Tools