妖怪大戦争 DTSスペシャル・エディション (初回限定生産)

 栗山千明と高橋真唯がよかった!………と来るとお思いでしょう、笑。ハズレ! みるきっかけの三分の一くらいはこの二人にあるし、たしかに悪くはなかった。特に栗山千明は人間っぽくない役を演じると上手い。でも今回はなんといっても色っぽいろくろ首を楽しげに演じてる三輪明日美がダントツで素晴らしい!薬師丸ひろ子目的で『里見八犬伝』を観て志穂美悦子のファンになるような感覚だ(夏木マリのファンになる人もいるようだが、そこまでディープにはなれぬ…)。妖怪の中では雪女の色気が好きだったのだが(映画では吉井怜が演じているが少し精彩を欠く。夏の物語だからということにしておこう)、ろくろ首がこんなに素敵だとは思わなかった。まあ話では大抵美女なんだけど、美女の首が伸びるってのはなんか妙になまめかしい。この首にまかれたい!とか思ってしまう、笑。そう思わせる三輪明日美の雰囲気!姉ほどの妖しさはないものの、コミカルな感じがあってこういう妖怪も魅力的。三輪三姉妹でアダムスファミリーみたいな妖怪姉妹映画作ってくれないかなぁ…笑。
 一応映画自体にも触れておこう。そこそこ楽しめる。ただしテンポがまったりとしているので、大らかな気持ちで楽しむのがいいと思われる。「過去を捨てた人間に未来はない」など反論したくなるようなセリフも随所に出てくるが、まあ軽くスルー。豪華な出演者たち(顔がメイクでわかりにくいのでクイズのように楽しめる、笑)をみて、ろくろ首をみているだけで退屈しない。三池監督もこんなの撮るんだぁ…と意外な印象。『千と千尋の神隠し』(観てないけど…)の男の子版といった感じか。内容的には哀川翔VS竹内力の方が妖怪大戦争というにふさわしい感じです、笑。