ニューヨーク1997

 さて唐突ですが最近はジョン・カーペンターに興味を持っています。 
 このきっかけが『アサルト13』(というかこの映画に関しての森と海さんの記事)というあたりに我ながら微妙なものを感じつつ、とりあえず怖いのは避けて少しずつ観ていこうと思ってます。本来なら『要塞警察』からいくべきなんでしょうが、近くのレンタル屋さんでは見つからないので、有名な『ニューヨーク1997』をチョイス。小学生の頃くらいに観たはず(スネーク・プリスキンのキャラは何となく知ってたので・・・)なのだが、まったくという程覚えていなかった。この調子だと『ゴーストハンターズ』もまったく覚えてないな・・・。
 
 最近の金をかけまくった大作を見慣れていると(見慣れてなくても?笑)チープな雰囲気に満ちているが、なかなか好きな作品。

 カート・ラッセル演じる主人公スネーク・プリスキンの自分が一番大事♪っぷりはここまで徹底したら格好いいの一言。女が襲われようとまずは自分が逃げる!使命感なんてないけど自分の命と引き換えだから頑張っちゃう!
 スネークを利用する役どころのリー・ヴァン・クリーフも渋さを発散。大統領は「とりあえずまだ必要」だから助けようという姿勢も素晴らしい。画面にいるだけでただのB級アクションじゃないという雰囲気にさせるのだが、特にラストシーンでの立ち姿の美しさは感動的ですらある。
 他にも大人げないというかやられたらやり返すというある意味アメリカ大統領らしい大統領とか、どこかで見たことあると思ったら『エアウルフ』に出てたおっちゃんとか、脇キャラもいい。

 設定の秀逸さとキャラ立ち、チープだが耳に残る音楽などがこの作品を伝説的なものにしている要素か。ちょっとだけホラーっぽい演出(グロいとかそういうのじゃなく)は油断してただけにびっくりさせられた。怖がらせないでくださいよ、もう、笑。

 セルフパロディになっているらしい『エスケープ・フロム・LA』も楽しみだ♪パロディを存分に楽しむにはオリジナルを忘れないうちにはやく観なきゃ。「スネークと呼べ」・・・またこのセリフが聞けるのかな?