マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝

 いや~こういうのを日本でも作れるっていうのが何よりうれしい!
 たしかに若手たちの演技は恥ずかしくなるようなものだし、アクションも振り付けとカメラワークにだいぶ助けられているし、ストーリーも昔懐かしい『幽幻道士』とか『孔雀王』(映画ね)とかそんな感じでやや子ども向きっぽい。でもここまで照れもなく真正面からやってくれたら拍手するしかないでしょう!お子様向きのようで、その実はしばしにいろいろな映画へのオマージュも込められているので侮れない。敵の本拠地は五重の「」ですよ!さすがブルース・リーを敬愛するドニー・イエン門下(?)の谷垣健治監督!

 そして何といってもソニー千葉VS倉田保昭!出ているだけでも画面を支配するオーラをもった2人がアクション対決する。ちゃんと大トリで。何が最大の見せ場かちゃんとわかってる構成。そして最後の最後まで待たせただけあるすんばらしいアクション!日本アクションの底力という言葉に偽りはない。
 
 ラストの対決だけでもこの映画を観る価値は充分あるのだが、中盤の微笑ましい修行シーンをはじめとして全体的にもなかなか楽しませてくれる。特に修行シーンでは倉田センセイが剛柔一体についても触れるなど、ツボを押さえていて思わずにんまり。

 若手では個人的に『ケイゾク』の雅ちゃんでちょっとだけ注目していた永田杏奈がなかなか頑張っているのがうれしい。そういえばこの映画、若手の役名と役者の名前がそのまんまってのが何人かいるけど、それも香港映画的(例:『インファナル・アフェア』はアンディ・ラウ=ラウ、アンソニー・ウォン=ウォン)。

 若者に希望を託しつつも、うれしくなるほどの壮年パワーもみせつけてくれるよく出来たエンターテイメント。こういう作品を指して「日本映画が元気」と言うのであれば私は大賛成だ!