長い!ちょっと長すぎる!
『バットマン・ビギンズ』や『スーパーマン・リターンズ』も長かったけど、みんなが知ってるヒーローの「誕生編」というのはやっぱりいろいろ描きたくなっちゃうものなんだろうか。結果、それなりに楽しませてもらったけど、しばらく観なくてもいいかなという感想。シリーズ最終作をもっと観ていたいと思わせる100分ちょっとにまとめあげた『ロッキー』は偉大だ。
というわけで力が入りまくっているだけに見応えは充分あるけど、長いしまとまりに欠ける本作。要は詰め込みすぎ。
おなじみのオープニングに至るあたりなど文句なしに格好いいのに、途中のキザなボンドの描き方もニヤニヤさせられるのに、描きたいことが多すぎるのかすっきり進まない。「最初の任務は、自分の愛を殺すこと。 」とキャッチコピーはワクワクさせてくれるのに、なかなかそういう展開にはならない。本題に入るのはとりあえず一件落着してから。それなりによく出来たストーリーなのだが、泣かせてくれるほどではない。スパイという女に入れ込んではいけない立場なのに、ヒロインに惹かれていくという葛藤が描かれることなく、すんなり恋愛してしまってるあたりがラストが効果的でない理由か。そういえばケビン・コスナーの『ボディガード』も「決して恋に落ちないこと。」とか言いながら何のためらいもなく恋に落ちてたもんな。あ、『スターウォーズEP2』のアナキンもそうだ…。
というわけで恋愛感情を断ち切るまでのステキなストーリーを期待するとイマイチ。
でも要所要所に入るアクションシーンは素晴らしいものがあるし、ラストのシメ~この作品中はじめてボンドのテーマが聞けるエンドロールへの流れも完璧。とりあえず次回作もいずれは観てみようかなという気にはなる。
それと…この映画で一番印象的なシーン。あの素晴らしい拷問シーンは必見!マネする人いそうだな、笑。
コメント
コメント一覧 (2)
実際新時代のスパイものはデイモンの『ボーン』シリーズ的にならざるを得ないと思っているんで多分それ的に考えるとCI★5を作った人を持ってきたのも正解かなと。
前評判がすっごくよかったので期待しすぎました…笑。でも次回作にも期待です。『ボーン』シリーズではあのスパイっぽい知恵(技術)に唸らされたので、その辺も意識して欲しかったなぁ、と。代わりにすごくお洒落ですが。CI★5はよくわからないので…。でも『マスク・オブ・ゾロ』を撮った人ですよね…ドキュメンタリー畑出身なんでしょうか?
見どころだけで言えばたしかに極大射程よりも多い気もします。極大射程は劇場で観たというのと、あとヒーロー像が好みなので…。