侠客列伝

 あれ、『ラッシュアワー3』や『ブラックブック』のレビューはどうなった? えーと・・・とりあえず後回しです。経験上、この手のプログラムピクチャーは観た直後に感想を書いていかないと、記憶が混じって何が何だかわからなくなってしまうので・・・。たまにこういう映画のレビューもしたいところだし。

 マキノ雅弘監督、主演は高倉健による任侠映画。共演は若山富三郎、藤純子、大木実・・・特別出演で鶴田浩二という豪華なんだけど実はいっつも豪華だよなぁ、というキャスト。里見浩太郎がそれなりに大きな役をもらっていて、ヤクザ役の似合わなさが逆に新鮮味。アラカンなどの大御所不在はちょっと物足りないが、それぞれに見せ場が用意されている。
 106分とそれほど長くないのにも関わらず、なぜかやけに長く感じる。退屈はしないのだけれど長い。大作感があるとしておこう、笑。

 ストーリーはよくある任侠映画のパターン・・・というより「忠臣蔵」を意識していそう。親分の敵討ちなのだが、親分が殺されてから殴り込みまでにかなり期間があり、また高倉健はじめとする一家が耐える描写も多い。そして儀式の仕切りをまかされた親分がなじられたりするあたりも松の廊下までのエピソードを思わせる。破門され旅に出ていたが一家の一大事に駆けつける若山富三郎は不破数右衛門か。ちなみに登場時、坊主の格好をしているのだが、これは勝新『やくざ坊主』もパロディなのか、それとも『極悪坊主』の宣伝なのか?笑
 で、この話に絡んでくるのが特別出演の鶴田浩二。たまに主演と言っていいくらい出ずっぱりな「特別出演」の時もあるが、今回は少ない出番で美味しいところを持っていく。長門裕之を振り続ける藤純子の心の人、という男冥利につきる役。5年ぶりの再会シーンでは「俺も泣いちゃいそうだぜ」とか恥ずかしいセリフを言ってのけるが、渡世の義理で高倉健と決闘する場面ではさすがにしびれる格好よさ。

 いろいろあって殴り込み。大抵は健さん1人かもう1人と一緒に、というのがパターンだが、今回は何と4人で殴り込み。まぁミニ忠臣蔵ですから~笑。若山富三郎の短ドス二刀流が抜群の格好よさ!
 定番の作りではあるが、ちょっとした工夫がなかなか冴えてて飽きない作品。お盆にひっかけたセリフが多いので、お盆の時期に観るのがベストかと。