スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

 ティム・バートンさん、ダークサイドにおかえりなさい!

 いやぁ。
 もう。
 ・・・。

 正直、最近のティム・バートンはあまり好きじゃなかったんだけど(オタクを売りにするすっかり垢抜けた元オタクみたいな感じで)、今回はやってくれましたね!
 観る前はそんなに暗くない『バットマン』のジョーカーが主役になったようなポップでいかれた映画になってるんじゃないかな、と思ってた。それがねぇ・・・。

 とりあえず『チャーリーとチョコレート工場』を求めて観に行った方ご愁傷様です。
 

 以下ネタバレ気味にてご注意。

 もうね、笑いなんてありません。
 何か悲しいことでもあったのか?ってくらい暗い。
 もともとのお話が暗いのだろうけど、それをこれでもかっ!というくらい心をえぐるような演出でみせる。
 
 登場人物のほとんどが怒りと哀しみ以外の感情をもっていないかのような、この物語。ずきずきと負の感情を刺激してくる。なのになぜだろう。なんだか妙に心地よい。いろいろと幸せになれそうな可能性は転がっているのに、それぞれの思惑が復讐一直線!な主人公に絡むことで、悪い方へと物語を転がしてしまう。ありますよね、こういうこと。はたからみれば幸せになれる可能性はたくさんあるのに、本人がどんどん事態を悪化させてしまうような・・・。ここから「感情的になるのはよくないよ~」とかそういう教訓を導き出すこともできるけれど、それは野暮というもの。最終的に自らの手ですべてを台無しにしてしまう主人公に素直に感情移入して、思いっきり泣きましょう。そしたら少しはどす黒い感情が洗い流されるかも。