問答無用で面白い!
 
 『愛してる、愛してない』というフランスの恋愛映画があった。最初は女の視点で物語がすすみ、ある程度のところで一気に巻き戻り、今度は男の視点で物語がすすむ・・・起きる出来事は当然同じなのだがまったく違う物語が描かれる。面白い映画でハリウッドリメイクも決定してたというが・・・もしかしてこれのことですか?笑 描かれるのは恋愛ではなく大統領狙撃&爆破事件だったり、視点が2つから8つに増えてたりしますが・・・。

 視点が変わることでちょっとずつわかってくる物語の真の姿。同じ出来事を何回も繰り返す(8人の視点だけど8回繰り返すわけではない)のに、情報が小出しにされるのでまったく飽きることがない・・・それどころか一切といっていいくらいムダなシーンがない!この裏では実はこんなことが!というのが次第に明らかになっていく面白さ!脳を刺激するこの面白さに加えて、アクション映画としての見せ場もきっちり押さえたエンタテイメントぶり!こういうのを作ってしまうハリウッド、やっぱり底力ありますね~。

 『オーロラの彼方へ』も練りに練った脚本だったけど、デニス・クエイドはいい脚本の映画に出るな~。渋みも増して、ちょっとヨレたシークレットサービス役が格好いい!
 音楽ははじめて聞く名前だけどエンドクレジット(のスペシャルサンクスのとこかな?)にハンス・ジマーの名前があったので、門下生なんだろうな。それっぽい音楽だけどスペイン風味や渋みが効いていて、ちょっと「おっ!」と思わせる。音楽も脚本もallcinemaで調べると他の作品はみつからないので、メジャーデビュー作ですか・・・すごいな。ちなみに脚本のバリー・レヴィの次回作はimdbによるとあの『燃えよ!カンフー』のリメイクとか・・・えっ?笑

 ノンストップで攻めてくるけれど、しっとりしたドラマもちゃんとはさまれていて隙がない。ラストがちょっとあっさりした印象はあるが、これだけ楽しませてくれれば満足!