いらっしゃいませ、患者さま。

 病院の待合室で手術を受ける藤岡弘、、医者は渡部篤郎に松重豊、見守るサンタのコスプレをしたナースたちとトナカイの着ぐるみ姿の石橋蓮司・・・そんなステキな絵をみることができる病院映画。

 倒産寸前(でも混んでる・・・)の病院が風俗業界のカリスマ建て直し屋の手によってキャバクラまがいのサービスで繁盛する、というコメディ。「ナース指名制」「同伴人間ドック」など突飛なアイデアが飛び出すものの、最後はきっちりといい話に落とすというよくあるパターン。それでも適材適所のキャスティングにより、かなり楽しい作品に仕上がっている。映画館で観たいか?と聞かれると悩むが、気楽にみるにはちょうどいい。

 けっこう昔の作品かと思いきや2005年の作品。でもなんだか渡部篤郎とか若いんですけど・・・やっぱりいいですね~。あんまり暗い役よりこれくらいの役どころの方が安心してみることができる。最初のほうで、ストリップショーをみつめるキラキラした目が印象的、笑。
 で、意外にいいのが原沙知絵。まわりがノリにのってサービスをする中、取り残されつつも自分のできる範囲でがんばる堅実なナースを好演。同年の『まだまだあぶない刑事』とかいまいちな印象が多かったが(『相棒』の杉下花はよかった)、今回はちょっと素敵でした。気難しい事務長だった石橋蓮司は途中からキラキラの服を着て、もう水を得た魚のようなはりきり具合でみてるだけで楽しい。脇の脇も小日向さんとか石原良純とか、細部に至るまで手抜きのないキャスティング。

 冒頭なんだかはずしたのかもと不安にさせるのだが、渡部篤郎が出てきてからはしっかり画面も締まる。
 話が転がりはじめてからのサービス内容は深く考えず笑ってみてればそれなりに楽しい。途中ちょっとしっとりさせつつも基本的にはバカ騒ぎ~決めるところはきっちりというそつない作り。バカ騒ぎについていけない者にも優しい視線が向けられているが、それが過剰にならないバランス感覚もいい。

 しっかり楽しませてもらったけれど、このスケールが邦画の得意とするところだという現状には不安も・・・。
 でもまあ、そのうちなんとかなるだろう。そんな気分にもさせてくれる。