スターダスト スペシャル・コレクターズ・エディション

 「ファンタジー」という言葉から想像するようなまさにファンタジー!
 ここまで素直なファンタジーは今どき作らないだろうというのをあえて作ったような感じ。
 監督はバレエ振付師とは同姓同名だけど関係ないマシュー・ボーン。『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』の製作とかをしてた人で『レイヤー・ケーキ』(未見)で初監督、これが監督2作目。ずっとひとひねりした作品に関わっているので今回のストレートなファンタジーは一見意外だが、キャスティングや端々でみられるユーモアにちょっとひねりがあってそれがよいスパイスになっている。

 思いっきりはしょれば、空から星が女の子になって落ちてきて、それを狙う魔女や王子から彼女を守る、という話。

 最高のみどころはやはり魔女役のミシェル・ファイファー!!!
 『バットマン・リターンズ』でのキャットウーマンは最高だったが、今回以前にも増したかわいらしさを振りまき、悪役なのに幸せになってほしいなと思わせる。もうすぐ50歳の彼女に特殊メイクを施して魔法を使うたび老化していく魔女の役を演じさせるのはかなりジョークがきついのだが、それを引き受けるミシェル・ファイファーの度量を讃えるべきだろう。
 ミシェル・ファイファーがここまで頑張った以上、もう1人の大物、空の海賊を演じるロバート・デ・ニーロも頑張らなきゃならない。力を抜いた演技(これはこれで難しいと思うけど)が最近多いデ・ニーロ。今回も重みは感じさせないが新境地と言っていい見せ場で画面をさらう。

 この2人の存在感に押されてはいるが、クレア・デインズも喜ぶとキラキラ光るヒロインをなかなかかわいく演じているし、死んでも次の王様が決まるまでは亡霊になっていないとならない王子たちもかなりいい味を出している。死ぬ前は王座を狙って仲悪かったのに、死後は妙に仲良くなってるあたりちょっと楽しい。

 スケール感に乏しかったり、後半それは誤解されるだろ!という納得できない行動をとるなど主人公の若者にいまいち好感がもてないのもあって、期待していたほどは楽しめなかったが、それでも面白い絵本を読んだなというくらいの満足感はある。でもこれ子供向けにしては下ネタでのくすぐりが多かったような気も・・・。