ダーク・ナイト サントラCD
ダーク・ナイト サントラCD

 「自由にあなたの道を選びなさい。 いったん選んだら、良くても悪くてもそれを続けなさい。 (別の道は閉ざされているのですから。)」  ラテン語の格言

 1作目でなんだかんだと楽しみながらバットマン稼業をはじめたブルース・ウェイン。
 まあ何でもかんでも思い通りになるわけではないわけで、今回壁にぶち当たります。
 さあどうする!?

 そんな物語をまるで闇の中を疾走するかのような不思議な爽快感で描く大ヒット中のこの作品。

 ティム・バートン風味を廃してシリアス&リアルな雰囲気は前作から引継ぎつつ、ゲイリー・オールドマンがただのいい人で全然活躍しないとかケイティ・ホームズのアップは勘弁してほしいとか、そんな不満点をほぼ解消しているのも素晴らしい。なによりバットマンがどんどん追い込まれていく様子は、「深刻な顔してるけど仲間に囲まれて楽しそう」だった前作はこれの前フリだったのね、と・・・あまりに深刻すぎてこの作品のテーマは「後部座席でもシートベルトをつけましょう」だよね!とか言い出したくなってしまいます。緊張感に耐えられない性格なもので・・・。
 とはいえただただ暗いだけの話が150分以上も続く映画がアメリカで大ヒットするわけがありません、笑。
 主人公が悩んでようと悩んでまいと話はどんどん前に進み、やがて吹っ切れてくるのもあって不思議な爽快感が味わえます。悩み方がうじうじしてないのもいいところ。そしてバットマンをサポートする執事アルフレッドが最強!どんな状況でも冷静さを失わず、すべきことをして、ユーモアも忘れない。こういう大人になりたいと思わせてくれます。ナース姿が可愛いと評判のヒース・レジャーより個人的にはマイケル・ケインに惚れ惚れしました。

 後半、やはりどう考えても甘々な展開があり興ざめしたりもしますが、エピローグの盛り上げ方が格好よすぎ。
 観終わったあとふつふつと元気が出てくるのを感じるはず。