ネタバレです。




 とても評判がよいこの作品ですが、不満点もあります。
 それは終盤の展開。
 観てる前提で話をすすめますが、バットマンがボタンを押さないと市民を信じたのはいいとして、なんでジョーカーまでボタンを押すと信じてるのか(いくらバットマンとジョーカーが表裏の存在だとしてもだ)…「最近の奴らは信用できん。まかせるとこれだ」と言ってますが、ここだけジョーカーの詰めが甘すぎます。冒頭の強盗シーン、バットマン追い詰め作戦、そして「どっちを選ぶ?」のくだり、と惚れ惚れするような容赦のなさをみせつけて、よくいる「主人公を追い詰めているのにだらだら余計なことをしゃべっているうちに形勢逆転される悪役」とは全然違うぜ!とゾクゾクさせてくれていたのに、最後の最後でなんでこうなるかな…。両者がボタンを押さないことは美談としてあってもいいけれど、そんな万一の場合に備えているのがこの映画でのジョーカーだったと思います。コインのどっちが出るかに任せてしまうトゥー・フェイスの悪影響を受けてしまったかのよう。あそこはやはりほっとしたところで両者炎上が妥当では…そうじゃないと「ハーヴィーという奥の手が」というセリフも負け惜しみのように聞こえてしまう。

 …と、ここまで考えてわかりました。
 要はたぶんジョーカーに勝って欲しかったんですよ、私。
 「次」があるならこれでもいい。何度も何度もバットマンを苦しめるライバルとして登場すればいい。
 でも「次」がないなら?こんなケアレスミスのような負け方じゃ納得できない。そう、ヒース・レジャーのジョーカーはもうみることができないのだから