もうソフト化されてしばらくになるので、ネタバレを気にしないで書きたいと思います。
 
 というわけで『ローグ・ワン』!・・・あ、これは娘とはまだ観てません。
rogueone

 95点

  正直最初は映画館に観に行くつもりはありませんでした。
 というのも『エピソードⅦ』が予告編段階ではけっこう期待させてくれたにも関わらず残念な出来だったから。映画としてはそれなりによく出来ていたようにも思いますが、『ジェダイの帰還」のハッピーエンドをぶち壊す展開が納得できず。いろいろと「スター・ウォーズ」らしさをアピールはしてくるものの、なんだか根本的なところで違和感を感じてしまいました(映画の出来としては旧作よりよいのかもしれないけど、それがまたなんかモヤモヤするという・・・)。
 私としては素直に楽しめたJ・J・エイブラムスの『スタートレック』に対して古参のトレッキーがあれこれ文句を言ってた気持ちがようやくわかりました。何と言っても映画にハマるきっかけが「スター・ウォーズ」だったので、思い入れが強いんだなぁと再認識しました。

 そんなこんなで「ディズニーのスター・ウォーズ」は旧作レンタルになってから期待値を思いっきり下げて観ればいいかな~と思っていたところ、『ローグ・ワン』。
 デススターの設計図を盗み出した決死隊の物語というばっちり好みのストーリーだけど、『エピソードⅦ』みたいにどうせキャラの死で盛り上げる話だろうと思ったり、ドニーさんが出ているとはいえ、どうせ『エピソードⅦ』の「ザ・レイド」組くらいの扱いだろうと思ったり・・・(ドニーさんは『ブレイド2』の例もあるし)。
 評判のよいギャレス・エドワーズ監督の前作『ゴジラ』ももともと怪獣にときめいた経験がないこともあり、そんなに楽しめてなかったし、監督とよく組むアレクサンドラ・デスプラが今回も担当するはずだった音楽がぎりぎりになってマイケル・ジアッキーノに変更になったことも「嫌な予感がする」要因となっていたわけです。
 
 そんな状況だったのに映画館に観に行ったというのは、やはりジョージ・ルーカスが褒めたという話を聞いたから。『エピソードⅦ』のときはあれだけけなしていたルーカスが褒めたのだから、それは大丈夫なのではないか?
 そう思ってみると期待が高まる予告編はこちら。

 ということで、観に行ったらこれが見事に好きなタイプの映画!
 観た次の週にはもう一度映画館に行って、サントラも何度もリピートするくらいよかった!
 
 そもそも『新たなる希望』で幕を開けたときの「スター・ウォーズ」はどこにでもいそうな兄ちゃんがあれよあれよと大活躍してヒーローになるという、いわゆる一般人にとって、共感しやすい物語だったわけですが、それが『帝国の逆襲』のラストでまさかのどんでん返し!インパクトはあったものの、ちっとも一般人じゃないじゃないか~となったわけです。 アナキンを描いた3部作に至っては、主人公は処女懐胎した母から生まれ、ミディクロリアン値が高いというよくわからないけど特別な存在。
 『エピソードⅦ』も一見、けなげに生きてきた女の子っぽいけど、楽々とフォースを操るなんか恵まれた存在だし、どうせ誰か重要人物の娘なんだろうなと思ってしまう。
 それが今回はどのキャラクターもそんな華はない。地味!
 ヒロインの父親は重要人物といえば重要人物だけど、一技術者に過ぎない。
 そんな「スター・ウォーズ」始まって以来の、特別な誰かではない連中が主人公のストーリーは、子供の頃、ルークたちの活躍をわくわくしながら観ていた人にとってはどんぴしゃなんじゃないかと。

 巷では後半はいいけど前半がかったるいという評価が多いようですが、私はもう冒頭から泣きっぱなし。マッツ・ミケルセン演じるヒロインの父親に感情移入しまくり。
 「私が何をしたとしても、それはお前のためだ」と言って別れるシーンで「そうだ、そうだ」と泣いては、成長したヒロインを見ては泣き、ホログラムのシーンはそれを見つめるヒロインの表情にまた号泣させられました。
 父と娘の話が一段落ついたと思ったら、怒濤の後半戦。
 節目節目でドニーさんのアクション(ちょうどよいドニーさん濃度でした)があったり、小ネタをはさんできたりするので、全編通してまったく退屈することはなかった!
 たしかにヒロインが使命を自覚するまでや仲間が結束していくプロセスが丁寧ではないと言われればそうかもしれないけれど、言われなければ気にならないレベル。

 ルーカスが褒めたとは言っても不安要素だった音楽も見事。
 タイトルが出るときのスター・ウォーズのテーマをアレンジしたようなテーマ曲は、初見時は盛り上がったと思ったらすぐ終わるなと感じましたが、それこそ、まさに打ち上げ花火のように一瞬輝いて散っていく「ローグ・ワン」のメンバーを象徴。
 旧作を思わせる音で新たなメロディーが奏でられるなど、ちゃんと「スター・ウォーズ」の音楽になってました。

 この曲なんかフォースのテーマっぽい音で新しいテーマを聞かせてくれて好きな曲のひとつ。

 ただ最後の最後のダース・ベイダー無双とレイア姫のドヤ顔は、個人的には蛇足もいいところ。名もなき者たちがつないだ希望というのはあれがなくても充分伝わるし、せっかくの余韻が台無し。レイア姫もあのあとすぐに捕まることを考えるとまぬけに見える。せめてもうちょっと神妙な顔でラストのセリフを言って欲しかった。
 とはいえ、死をもっても余韻に浸る演出をしてもらえないのもまた「ローグ・ワン」らしいのかも

 さらに個人的なことを書けば、この時期、ちょうど正しいと思ったことのためには戦わないとならないことがあって、おかげでいろいろ面倒なことになって、いまもちょっと続いていたりするわけですが、「希望のために戦う」というこの映画にかなり元気づけられたりもしています。

 とりあえずハン・ソロが実は生きているか、霊体になってレイアといちゃつくかしてくれない限りは、『エピソードⅧ』は映画館に観に行くつもりはありませんが(ティーザーも残念な感じ)、これは映画館で観て本当によかったです。いずれ娘と観たいと思ってます。(その前に『帝国の逆襲』でびっくりさせたい!)